【知識不要】抽象画ってどう観ればいいの?

抽象画の「見方(みかた)」



こんちゃ。

また一ヶ月くらい空いちゃいましたが、ブログの書いていきます。

ブログのネタはだいたいTwitterを見てて思いつくんですが、

先日Twitterで抽象画について話した内容が好評だったので、

今回は「抽象画とか意味わかんねえよ」という声にお応えする内容にしたいと思います。





具象画と抽象画、どっちの方がわかりやすい?





こういう質問をしたら、

100人中2億人が「具象画でしょ」と答えると思います。


でもよく考えてみてください。

「具象画に描かれているモチーフの意味」というものを、あなたは正確に把握できているでしょうか?



この作品の場合はあくまでイラストなので、

シチュエーションさえ伝わればそれで役目は果たせているんですが、

「具象表現の絵画」の場合はそう甘くはありません。



ここでちゃんとした具象絵画の一例を挙げます。

ピーテル・クラースヴァニタス




これはかなりわかりやすい例ですが、

タイトルのヴァニタス(Vanitas)」とはラテン語で「空虚」「むなしさ」を意味します。

その名の通り、ヴァニタスとは「人生の虚栄」を表す寓意画であったんですね。


もちろんモチーフにもそれぞれの意味があります。

頭蓋骨は死の運命を、時計や古びた本などは時間の経過(滅び)を表しています。


ヴァニタスは豪奢なモチーフの中にそっとこうしたモチーフが置かれるものもありますが、

その差異を鑑みると、この作品はよりヴァニタスとしての表現を押し出したかったことが窺えますね。


要するに、具象絵画というのは、

その意味合いや歴史的な文脈、西洋美術の場合はキリスト教の理解など、

前提となる知識が要求されます。


そのことを知った今、あなたはまだ具象画のことを「わかりやすい」と言えますか?


別に知識がなかったら美術館に行くなってわけじゃないですし、

むしろその逆で、知識のない人ほど美術館には行くべきです。


「美術館」という言葉実は略語で、

略さずにいうと「美術博物館」です。


博物館は大抵勉強のために行きますよね?そういうことです。




抽象画を観るのに知識は要らない。



「具象画がムズイのはわかったけど、じゃあ抽象画とかもっとわけわかんねえじゃん」


と思ったそこのアナタ(多分全員)

その通りです。半分くらいは。



確かに抽象画を理解しようと思うと、造形学、美学、精神医学などを齧る必要がありますし、

いくら勉強したとしても制作者の真の意図を理解することは叶いません。


逆にいうと、制作者もそのことは分かったうえで抽象画を描いているので、

「この作品に描かれているものは何か」というクイズに正解はありません。


もちろん何かしらのイメージやテーマ、コンセプトがあって制作は行われるものですが、

それを作品から正確に読み取ることはそもそも不可能なので、

鑑賞する際には一切の先入観を捨てて絵を観るべきです。



つまり、抽象画の見方は

①勉強して制作の意図などを把握したうえで実物を鑑賞する

②先入観を捨てて、自分が絵から何を感じるかという点に焦点を持ってくる


この2通りがあるということです。



わかりやすくいうと、

①の方は同じ映画を何度も見返すことに似ています。

あのシーンには伏線があったんだなとか、このセリフはこういう受け取り方もできるなとか、そういうヤツです。

②はまさしく初見ですね。こっちは映画というより生き物かもしれません。初めて見る生き物。

こいつは鼻が利くんだなとか、こんなものを食べて生きているんだとか、そういう感じ。


知識がない状態で絵を観る場合は②に限られますが、

知識があっても、絵を観る場合は②をオススメしますね。


なぜかというと、

美術作品というのは、観るたびにわかることよりもわからないことの方が多く増えていくからです。

作品を生き物に例えたのはそういうことです。

前回観た時の印象とは違う印象を毎回受けることになります。



よく観たらここに赤がちょっとだけ塗られてる。なんでだろう。

この線の意味って何だろう、この形は?


なんで自分はこの絵が好きなんだろう、

自分はふだん、どういうふうにものを見てるんだろう。


知りたい。




ここまできたら、その人は美術家の領域に足を踏み入れたといえます。


そういう人がだんだんと①の見方をするようになっていくわけですね。

なんとなくでも伝わったでしょうか。



要は、最初は硬くならずに②の見方をすればいいんです。

他の物事でもそうだと思いますが、

最初はなんとなくやってみただけなのに、気付いたらメチャクチャハマってた趣味とか、

みなさん経験あるんじゃないでしょうか。

そういう感じでいいんです。



「あなたはどんなものが好きですか?」みたいな漠然とした質問に答えるのは難しいものですが、

抽象画はそれを教えてくれます。というか気付かせてくれます。

まずはその体験をしてみてほしいと思います。

そうすればあなたは大事なことに気付いたり、もっと知りたくなったりしていくでしょう。

これが美術と美術作品の、一番の意義です。



まとめ


今回は「抽象画の見方」について書きました。


考えるな、感じろ。

まとめたら大体これだけになるんですけど()、



まず具象表現はみなさんが思っているほど浅いものではないということ、

ただモチーフを並べて描いているだけではないということですね。

具象も抽象も、絵画というのは、画面中のすべての要素に意味があります。



で、抽象画は皆さんが思っているほど敷居が高くないということ。

これが一番意外だったんじゃないでしょうか。



ただただ向き合えばいい。これが今回伝えたかったオススメの見方です。


自分のことを知るため、世界をみる目を養うために美術作品は貴重で必要な存在です。



ご自宅から通いやすい場所に美術館があれば、ぶらっと立ち寄ってみてください。

きっと面白い体験ができます。

全然知らない誰かが描いた一枚の絵が、あなたの人生を変えることだってあるかもしれませんよ。




今回はここまで。


よかったらコメント、Twitterでの拡散などなどしていただけましたら励みになります!

よろしくお願いします!


ではまた~~。

【知識不要】抽象画ってどう観ればいいの?”へ2件のコメント

  1. 利根リコ より:

    例を挙げて説明していただいて、とても分かりやすく面白かったです!
    勉強になりました!ありがとうございます♪

    1. Galva より:

      利根リコさん読んでくださってありがとうございます!
      ネタが思いつき次第こういったお役立ち(?)コラムを書いていきますので
      、今度ともよろしくお願いします!

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